2019/12/28
IR(カジノを含む統合型リゾート)疑獄!
カジノを含む統合型リゾート(IR)事業を巡り、自民党の秋元司衆院議員が収賄容疑で逮捕されたことを受けて、IRのうさんくささが倍増したと思っています。次期通常国会での大きな争点となるのは必定です。野党間でカジノ禁止法案をまとめ、来年の通常国会に提出する方針を明らかにしています。 私は以前から日本にカジノはいらないと考えていました。そのことを裏付けるカジノを含む統合型リゾート施設(IR)事業をめぐる汚職事件が明るみに出ました。まさにこれまで政権側が正当性を主張してきたことが根底から覆ったと考えています。誘致を検討している自治体は今一度考え直して頂きたいものです。 そもそも、法案成立時点でも世論調査でカジノは要らないが多数を占めていました。このIR法は治安の悪化やギャンブル依存症の増加、マネーロンダリングなど多くの社会悪を含んでいることは多くの識者がこれまでも指摘されてきました。静岡大学の鳥畑与一教授は「カニバリゼーション(共食い)」と呼ばれる効果で、地域経済にマイナスの影響を与えると予測されています。カジノは新たな価値を生み出す生産的営みではなく、賭けを通じてポケットからポケットへお金が移動するだけと指摘されています。 立憲民主党の枝野代表は「カジノは反社会的勢力の悪用も含めて、やるべきではないと言ってきた。法制定のプロセスから進めていた人間が反社会的勢力だった」と批判しています。安住淳国対委員長も、事件をめぐって自民の白須賀貴樹衆院議員や勝沼栄明元衆院議員の地元事務所が家宅捜索されたことについて、記者団に「これまでにない異様なことだ。『IR疑獄』ではないか」と述べています。